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「このデザインを最初に見た時、圧倒されて、すぐに買いに来た」「衝撃を受けた。」「まるでアニメから出てきたようなデザイン!」等々、たくさんのご意見を頂きました。刺さる人には刺さるデザインの、この本革で作るバングルの腕時計「Apatche」は、くるき亭の中でも、もうかなり長い歴史を持ちます。
「盾時計」から始まり、「長袖を着ていても、袖から時計が出ていて、見える」「取り外すと、懐中時計になる」という2点は引き継ぎつつ、「Apatche」へと、リニューアルを繰り返して来ました。私たちも思い出深い、愛着のある腕時計です。
もうかなり昔、くるき亭がはじまって、しばらくした頃だと思いますが、何かの企画だったか、何だったか忘れてしまったのですが、武士とか鎧とかをイメージしたゴツいバングルの時計を作るということになって、2種類の時計を作りました。
それが「武者時計」と「盾時計」という2つで、今から思うと、ちょっともう少し名前をどうにかすべきだったと思うのですけれども、2つ出来上がりました。
昔はもう少し気楽に時計を作っていて、たいていの場合、「一点もの」でもありましたし、若かったのかもしれませんし、あまり作るのに金額が掛からなかったからかもしれませんが・・・、「思いついたら作る」「また、思いついたら作る」というような感じもあり、ネーミングなどもあまり考えていないものが多かったです。
くるき亭をご存じの方は、「あれっ、武者って、もしかして」と思われるかもしれませんが、「武者時計」は「無者時計」シリーズの先祖です。
そして、「盾時計」は、この「Apatche」の先祖にあたります。
実は、武者時計も、盾時計も、今の無者時計とApatcheと、あまり原型=ぱっと見は変わっていません。
しかし、もう少しかわいらしいデザインで、でも、武者時計は「武者」と、盾時計は「盾時計」と、鉄のプレートに崩し文字で彫り込まれていて、今から思うと、思い切ったことをするな・・・と思うのですが、意外にもかなり評判が良かったです。
昔はすべて一点ものだったということもあって、色々な盾時計や武者時計を作っては出す・・・、ということを繰り返していたのですが、どうしても、このような作り方だと、品質も安定しませんし、デザインもある程度から進化しなくなってしまいます。
そうしたことから、ある時に、くるき亭全体が制作の方法を変えた際、全商品のレビューをして、残す時計と終わらせる時計に分けることになりました。
残す時計は、新しい制作方法で、もっと進化させて作り直す、終わらせる時計は販売を終了するということになりました。
運良く残す方に入った「盾時計」ですが、「このままではダメ」ということになって、もっと進化させて、より新しいデザインに変更しようとしたのが、この「Apatche」のはじまりです。
盾時計は、「長袖を着ていても、袖から時計が出ていて、見える」「取り外すと、懐中時計になる」という2点を特徴としたバングルウォッチです。
盾時計からApatcheにするにあたっては、この2点は守りつつも、コンセプトから変えることにしました。
この時計のカタチから、想定されるテーマを掘り下げていって、コンセプトを決めて、デザインし直すという訳です。
その結果、バングル、時計本体、文字盤・・・、すべてをデザインし直すことになりました。
パッと一目見ただけだと似ていますが、全く違うデザインとなり、シャープな印象になりました。
今から思うと、「盾時計の遊び心」も捨てがたかったかな?とも思います。
Apatcheはもう覚えていないくらいリニューアルを繰り返してきているので、ここでは、新しくなったApatcheについてお話します。
最新のApatcheでは、レンズを選べるようにしました。
「半球レンズ」と「通常レンズ」です。
Apatcheでは、時計本体の中からレンズを入れるデザインにしているので、本体のカーブとレンズのカーブがより強調されて、楽しむことができると思います。
デザインを重視される方は半球レンズを、視認性を重視される方は通常のレンズがオススメです。
また、盾時計以来の「長袖を着ていても、袖から時計が出ていて、見える」「取り外すと、懐中時計になる」という2点も引き継がれています。
引き継がれていますが、「取り外すと懐中時計になる」という点では、今回は強度と腕時計の時のデザインを重視して、今のApatcheでは少しやりづらくなりました。
特徴的な革バングルは、厚みのある革をこの形状にカットするのが少し大変で、しかも手縫いのピッチが細かく、とにかく縫う量が多いので、大変なのですが、手間やコストを削減するより、目指すものを作りたいということで、こういうデザインにしました。
「無者時計レザク」シリーズと同様に、オーダーを受ける度に、気合を入れ直さないと作れないバングルです。
こういうバングル型のゴツい腕時計は、お客さんに「こうやって着けるんだよ」と教えられたような気がします。
実店舗にいらして頂いた時に、Apatcheをつけていらっしゃる方を見ると、「かっこいいな」とか「こういう着け方もあるのか」とハッとさせられることがあります。
着けると意外とコンパクトなので、「着けると、さほどのゴツさも感じないな」「割合、自然だな」というご意見も頂いたことがあります。
最初は「ゴツすぎかな?」と思いながら思い切って作った「盾時計」も、そこから進化した「Apatche」も、こうした経験から「作っていいんだ」と勇気づけられました。
そして、今までずっと、人気の上位を保っています。
他の古くからある時計と同様に、「Apatche」も、ずっと一緒に歩んできたなあ・・・と感じる腕時計です。
Apatche:特別仕様バングルバージョン:
Apatcheは、確かにApatcheで一つの完成形なのですが、作り手側からすると、「このパーツが分かれているところも、かっこいいのにな。でも、バングルの色は一色で全部のパーツを塗るので、目立たないな」と作っている時に思っていました。
そこで、何かの記念だったと思いますが、「これらの革パーツの色を変えて組み立てる」という試みをすることになって、生まれたのが、この「Apatche:特別仕様バングルバージョン」です。
それに加えて、手縫いを、ミシン縫いに変更して、ワイルドな印象のApatcheに、少し洗練された印象を加えてみました。
その他、諸々のアレンジも加えて、かなりのお値段になってしまったのと、カラーが決まってしまっているので変更できないことなどから、「申し訳ないし、すぐに販売終了かな」と思っていたのですが、Apatcheと二分する人気を頂いて、本当にありがたく思っています。