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「トキのはざま」シリーズ:昼と夜のトキのはざまに住む動物たちの物語。そんな物語を腕につける影絵仕立ての腕時計

「トキのはざま」シリーズ

昼と夜のトキのはざまに住む動物たちの物語。
そんな物語を腕につける腕時計がコンセプト。
光の角度により、彼らの姿が刻々と文字盤に影を落とす、そんな影絵仕立ての時計です。

Planning :この時計の着想・企画・構想

物語が先にあった「物語先行型の腕時計」

物語が先にあった「物語先行型の腕時計」

くるき亭では、この時計よりも数年前から、時計の制作の前に、その時計の物語を作るということをはじめていました。

以前は「最初から時計をデザインして作る」というような「実際のカタチから入る」ことが多かったのですが、作った時計が増えてくると、「前に作った、どれかに似ている」とか「ただ、こねくり回したデザイン」になっていく傾向が出て来てしまうことがあります。

それらを防ぐために、くるき亭では、時計を制作する時に、「物語」もしくは「詳細なテーマ」を決めるようになっていました。

例えば、スタートが「ゴツい時計を作りたい」とか「シンプルな時計を作りたい」というような「やりたいこと」であっても、「どんな時計なのか?」「誰がつけているのか?」等々を設定します。

しかし、そういった物語作りを始めていくと、今後は逆に、「物語先行型の時計」というものも生まれてきます。
つまり、「時計作りのための物語づくり」だったのが、「物語が先にできてしまって、時計が生まれる」というケースです。

この「トキのはざま」もそういった物語先行型で、先に物語のスケッチがありました。
ただ、物語があったものの、しばらくは物語だけが存在していて、あまり時計にすることは考えていませんでした。

そんな中、「文字盤が空だったら、綺麗だろうな・・・」という思いつきが出てきていました。
そこで、「そういえば、あの物語があった」ということになり、この「トキのはざま」の物語と「空の文字盤」がつながって、この時計の誕生のきっかけとなりました。

しかし、「人工惑星nico」の箇所でもお話しましたが、こういう「自分たちのやりたいこと優先」のデザインは、なかなか作る勇気が出ず、優先順序が低くなってしまいます。
いくつか、もっと現実的な時計達を発表した後に、今だったら!と思い、制作が決まりました。

Rough design :時計のラフデザイン

製作時の名前は「影絵時計」

製作時の名前は「影絵時計」

さて、制作決定を受けて、大体のデザインを決めるラフデザインに取り掛かりました。

この「トキのはざま」は上でお話した通り、すでに物語が先にあったので、その物語を腕時計に落としていく作業を進めました。

といっても、単純に、キャラクター時計みたいな感じではつまらない・・・ので、ラフデザインを描いては消し、描いては消しと何通りか作りました。

そこで、出来上がったのが、「文字盤は単純な空ではなく、時の移り変わり=時の狭間を表現する」「文字盤に影が映る、影絵のようにする」ということになり、開発時には「影絵時計」として、制作が進むことになります。

Design :時計のデザイン・設計

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全体の方向性が決まったので、あとは制作に向けて、詳細なデザインをしていくことになります。

この時計は、ラフの段階で、以下のようなデザイン面でやりたいことがありました。

「空」つまり「文字盤」をきちんとお客さんに「広々と見せたい」・・・本体はある程度大きく、文字盤があまり隠れてはいけない

「文字盤に何らかのキャラクターがいる」だけではなく、「その影が文字盤に映り込む」ようにしたい・・・文字盤にキャラクターがくっついていてはダメ

着せ替えベルトができる・・・ベルトがスルリと抜けるような構造にする

女性がつけられるサイズ・・・時計が大きすぎてはいけない

ただ、空を広々見せると、時計本体は大きくなりますし、女性がつけられるサイズにとどまらない可能性があります。
また、文字盤ではなく、時計本体にキャラクターをつけるとなると、細工の問題の他に、「高さ」の問題が出てきて、時計として動かなかったり、すごく分厚い時計になってしまう恐れもあります
着せ替えベルトも、裏蓋が分厚くなる要因となりますので、これも「高さ」の問題の要因となります。

というような相反する条件をクリアするため、色々な計算をしていくのですが、その結果、それらの条件をクリアする模型を何個か作って、実験をしました。
その結果、大きい方と小さい方の2つに絞り、さらに、その中の大きい方に決定しました。
※ 小さい方は、後に「はざまの小窓」として実現することになります。

Parts Making :時計のパーツ・部品の制作

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こうしてデザインができあがりましたが、まだ道は遠いです。
これからやっと実際の制作に入ることになります。

パーツ制作は、特に、こういった普通とは違う個性あふれる腕時計は、少しのズレで印象がガラリと変わるので、何度もやり直すことが想定されます。
それを覚悟の上で、以下のような細部のデザインで頑張りました。

時計本体:
時計本体は、腕時計をつける人、つまり、お客さんが時計を見る時に、「何かの箱を開けて、物語をのぞき込んでいる」ようにしたい・・・と思ったので、そんなふうにデザインしました。
具体的には、まず、本体の上部には、時の移り変わりを表す「太陽と月」を配置しました。
次に、時計本体を見ると、四角形の外周ですが、内周は八角形になっています。
そして、時計本体周囲には、洞窟の壁画のようなイラストを配置しました。トキのはざまの動物たちが「移動する際の手順や持ち物などのインストラクション」を忘れないように描いた壁画となっています。

時計のカラー:
「トキのはざま」なので、何か時に関係するカラーリングがいいと思っていたのですが、1日の時の流れを文字盤で行っていたので、時計本体のカラーは、春夏秋冬という四季をイメージして色分けしました。
また、こういった時計には落ち着いた幻想的な色が合うと思うので、手塗りなどを用いたムラのある塗装にしました。

文字盤:
この時計のキモでもある「影絵仕立て」ということは、文字盤に影が落ちるように、少し影の元である動物と影の投影先である文字盤に間がないとダメということになります=時計に高さが無いとダメ。
さらに、動物が平面でもつまらないので、動物の立体感を感じるくらいの立体=さらに時計の高さが高くなる・・・ということから、難しかったです。
なかなか文章で書くのは難しいのですが、色々と格闘した末、良いものが出来たと思います。

裏蓋:
やっぱり、時計本体に取っ手がついていて着せ替えするよりも、こういった時計は、「表から見た時に時計しか見えない」方が素敵だなと思うので、着せ替えベルトの役目は、裏蓋に担わせることになります。
しかし、そうすると、高さが出てしまうのと、革ベルトの厚みや幅に限界が出てしまいますので、大変ですが、やり遂げました。

また、いたずら心で、裏蓋にも壁画を追加しました。
その結果、裏蓋名入れを入れるのが辛くなってしまったのですが、裏側も面白い方がいいので、入れることにしました。

革ベルト:
革ベルトも時の移り変わりを表すツートンカラーにしました。もちろん、本革を切って、手塗りで塗っています。
ベルトの金具も面白くしました・・・が、結構、大変でした。

Assembling :時計の組み立て

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もうこの頃には、時計を組み立てる時に不測の事態が起きることは減ってきました。
パーツが出来上がったら、ビシっと、時計が姿をあらわします。

できあがった時はかなり満足で、「やりたかった時計が、好きな時計が本当に作れた」という思いでした。

大変でしたし、お金もたくさん掛かりましたが、新しいことも試すことができましたし、「作って後悔なし」という気持ちでした。

Release :発売

時計の名前は「トキのはざま」に

トキのはざま

「作って後悔なし」ですが、かなり自分たちの好きな方向に振り切ってしまっているので、「販売は難しいかな」と思っていましたし、「実店舗に飾るだけでもいいんじゃない?」というような話もありました。

でも、せっかくだから、お客さんにも見てもらいたいし・・・、という、すったもんだの末、販売を開始することにしました。

開発時の名前が「影絵時計」だったのですが、そもそも本当に影絵な訳でも無いし、名前に夢がない・・・ということから、全体のテーマである「時の狭間」から、「トキのはざま」という名前になりました。

発売後は、当初の心配をよそに健闘を見せることになります。
こういった私たちの勝手にデザインした時計を買ってくださる方がいるというのは本当にありがたいことです。
そんな追い風を受けて、作りたかった、いくつかの「トキのはざま」の制作の検討もはじまりました。

Derivatives :派生商品

トキのはざま2

toki-toki2

トキのはざま2
「トキのはざま」をデザインしたデザイナーが「本当はこれを実現したかった」というデザインです。

文字盤に金属細工を使って、「トキのはざま」よりも立体的に仕上げています。

色は四季ではなく、「1日の移り変わり」をテーマにしました。

はざまの小窓

はざまの小窓の腕時計

はざまの小窓
「トキのはざま」を作った時に、大小2つのラフがあったのですが、その小さい方を実現したのが、この「はざまの小窓」です。

作り手の私たちとしては、「トキのはざま」の大きさが「トキのはざま」を楽しんで頂くのにピッタリだと思うのですが、「腕につけやすい」「時計は小さく目立たない方が好み」という方のために、作りました。

はざまの丸窓

はざまの丸窓の腕時計

はざまの丸窓
これは「丸い「トキのはざま」を作りたい」という作品です。
大きさは小さめにして、「はざまの小窓」と合わせました。

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